耳・めまいの症状

耳の穴を押すと痛む場合は、耳の掃除の際に外耳道を傷つけてしまい、それが原因で炎症が起こってしまう外耳炎などが考えられます。

耳の奥が痛む場合は、外耳炎や中耳の病気が考えられます。

中耳の病気では、お子様に多い急性中耳炎のほか、慢性中耳炎が急に悪化して、耳だれが増えてきた時にも、痛みが起こる場合があります。

風邪をひいているときや鼻の調子が悪いときに上記の症状がある場合には、中耳の内圧の変化が考えられます。風邪をひいて鼻が詰まると、耳管が塞がれて、中耳に空気が送られなくなります。そのため、中耳の内圧が低下し、鼓膜が中耳の方に引っ張られて、音がこもって聞こえるようになります。この場合は、風邪や鼻症状が治れば、自然に改善していきますが、中耳内圧の変化だけではなく、中耳炎になってしまっていることもあり、その場合には病態に応じた治療が必要となってきます。

内耳の障害により聞こえが悪くなったり、耳なり、耳がつまる感じ、を生じることがあります。これらの病気としては、メニエール病、突発性難聴、音響外傷（騒音性難聴）などがあり、診察および検査により診断がなされ、投薬などの治療が行われます。難聴やメニエール病においては高度に重症化しているケースもあり、その場合には連携医療機関に紹介の上、より高度な治療を行えるような体制をとっています。

まれに聴神経腫瘍などによる難聴が疑われるケースもあり、この場合にも連携医療機関においてMRIなどの高度な検査や治療を行えるような体制をとっています。

高齢の方の難聴の場合には、加齢性の聴力低下の可能性もあります。この場合には聞きとりにくさや不便の度合いにより、補聴器の適応になることがあります。

補聴器は国内メーカーや海外メーカーのものが多数出回っており、補聴器店も多く存在しますが、自分の耳やライフスタイルにあった補聴器を個々に選択する必要があり、当院では「認定補聴技能技師」が在籍する「認定補聴器店」を紹介することにより、個人に合った適切な補聴器を選択していただくことが可能となっています。

めまいの症状には、自分が回っているように感じたり、周囲がぐるぐる回っているように感じる「回転性のめまい」と、体がふわふわ揺れ動いて地に足がつかないような浮遊間を感じる「非回転性のめまい」の2種類が主なものです。

どちらもめまいは、体の平衡感覚をつかさどる器官に障害が生じることによって起こります。

治療法としては、原因にもよりますが耳が原因のめまいには、生活習慣の改善や、投薬を行なうなどの方法があります。

また、貧血、不整脈、低血圧などの内科疾患や、脳虚血、脳腫瘍などの脳神経疾患、うつや不安神経症などの精神疾患など、耳鼻咽喉科疾患以外の病気にても、めまいが生じることがあります。このような場合には、疑われる疾患により、他科クリニックや高度医療機関への紹介を行います。

めまいが頻繁に発生する方は、そのままにしないで当院までご相談下さい。