口・のどの症状について
こんな症状の方はご相談ください
かぜ症状、のどの違和感、異物感、痛い、声がかすれる、息が苦しい、何かできている、口内炎ができる、口やのどが乾燥しやすい、咳、痰、家族に咽頭がんや喉頭がんがいるので一度みてもらいたい など
のどの違和感・異物感
のどに違和感や異物感がある場合には、咽頭や喉頭、食道に何らかのできものや炎症が起こっていることがあります。
また、咽頭癌や食道癌などでも、のどにものが引っかかっているような違和感があります。
逆流性食道炎(胃酸逆流症)など消化管の疾患がのどの症状から見つかることもあります。
検査をしても特に異常がないのに、のどに何か引っかかっているように感じる場合は、咽喉頭異常感症やストレスによる症状のこともあります。
甲状腺やリンパ節など首の器官が腫れたときにも、この症状がはじめて出ることもありますので、症状が続く場合は早めの受診をおすすめします。
のどが痛い
のどの痛みがある場合は、のどのどこが痛むのか、何もしていなくても痛むのか、あるいはものを飲み込んだ時に痛むのかといったことについて調べていきます。
のどの痛みは咽頭炎や扁桃炎などの炎症によって起こることが多いのですが、異物、がん、神経痛などによっても起こります。
これらの原因を調べるには、ファイバースコープを用いたり、病状によっては連携医療機関にての精密検査を受けていただくこともあります。
声がかすれる
大きな声を出したり歌いすぎた時に一時的に声がかすれるのは、炎症を起こしている可能性があります。
このようなとき、声のかすれがわずかな場合には、声を出しすぎないようにして声帯を安静にしていれば数日で治ることもありますが、症状が改善しない場合や、最初から声のかすれが強い場合、もしくは最初から声がほとんど出ないぐらいにかすれている場合などには、強い炎症を起こしていたり、声帯結節や声帯ポリープを生じてしまっていることもあります。
そのほかにも咽頭・喉頭の炎症に伴って声がかすれる場合や、胃酸逆流症に伴って声がかすれることもあります。
また、声帯を動かす神経が麻痺をしている場合や、喉頭癌・声帯癌などでも声がかすれる症状が出ることが多く、注意が必要です。
口内炎
口内炎は、口の中の粘膜に起こる炎症の総称です。
さまざまな原因で起こり、口の中の粘膜であれば頬の内側や唇の内側、歯ぐき、舌というようにどの部分にでもできます。
口内炎ができると、極端に熱いもの、冷たいものがしみたり、食べ物が接触しただけでも痛みが強まり、とても食事をとることができない状態になることがあります。
原因としては疲労・ストレスやビタミン不足などで起こりますが、硬いものや熱いもの、辛いものなどを食べたときの刺激にて生じることもあります。食べているときには気づかないほどの刺激であっても、数日経過してから徐々に炎症を生じて気づくこともあります。
また全身疾患のひとつの症状として起こることもありますので、口の中のどこにできているか、多発していないか、繰り返していないか、治りにくくないか、などを総合的に診察して判断してもらう必要があります。
のどが乾燥しやすい
乾燥感とは、「いがらっぽい」とか「のどが乾きやすい」と感じる症状です。のどがいがらっぽくなるのは、大体が炎症によるものですが、鼻の疾患が原因で起こることもあります。
また唾液の分泌低下により乾燥してくることもあり、この場合には加齢による生理的現象のこともあれば、シェーグレン症候群や糖尿病の疑いもあります。
せき・たん
せきは一般に感冒や咽頭炎・喉頭炎などの上気道疾患にて生じることが多いのですが、喘息、気管支炎や肺炎などの下気道疾患で生じることも多くみられます。
上気道とはいわゆる鼻・のどのことであり、これらが原因となったせき・たんにおいては耳鼻咽喉科で治療をすることになります。これらの原因としては上記のように感冒、咽頭炎、喉頭炎などにより生じますが、副鼻腔炎(ちくのう症)にてもせき・たんを生じることが多くみられます。
また咽頭癌・喉頭癌などにてもせき・たんが生じることがあり注意が必要です。
しかしながら、強い咳、長く続くせき、多いたん、色や血の付いたたん、高熱を伴ったせき・たん、などの場合には下気道疾患が原因のことが多く(まれには心臓などの循環器の異常でも生じ)、このような場合には耳鼻咽喉科ではなく、下気道が専門の内科・呼吸器内科・循環器科、また小児であれば小児科、を受診していただく必要があります。
扁桃炎
扁桃炎は、ウイルスや細菌によって起こる扁桃腺の病気です。
いっぱんに言う扁桃腺というものは、医学的には口蓋扁桃(こうがいへんとう)といい、口蓋垂(こうがいすい)いわゆるのどちんこの両側に見られる盛り上がりの部分です。扁桃はリンパ組織でできており、病原菌が感染しやすい場所です。
特に疲れがたまったり、風邪をひいて体力が落ちているときなど、病原体に対して免疫力が不十分な場合は、病原菌やウイルスが扁桃に感染してしまうことが多く見られます。
小児における扁桃炎では溶連菌による感染症のことも多く、この場合には心臓や腎臓などにも異常が出てくることがあるため、小児科での診療が必要となることがあります。