鼻の症状について
こんな症状の方はご相談ください
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、花粉症、鼻血、においがわからない、痛い、かゆい、ムズムズする、何かできている、鼻水がのどに落ちてくる など
くしゃみ、鼻水、鼻づまり
くしゃみ、鼻水、鼻づまりの原因としては、アレルギー性鼻炎、非アレルギー性の慢性鼻炎、鼻かぜ(急性鼻炎)、副鼻腔炎(ちくのう症)などがあります。
鼻づまりは、鼻の中の通気性が低下して鼻呼吸が十分に行えなくなる状態です。アレルギー性鼻炎、慢性鼻炎、急性鼻炎などにおいては、単に鼻水の分泌が多くなってつまるだけではなく、鼻粘膜に炎症が起き腫脹することにより、空気の通りが妨げられてしまうこともあります。
また鼻づまりは、鼻の構造的な問題で起こる鼻中隔弯曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)や、鼻・副鼻腔や上咽頭の腫瘍(良性・悪性)によって生じることもあります。
鼻血
鼻血(鼻出血)の代表的な原因が、鼻の打撲や外傷ですが、鼻汁が多い時に強くかんでも、出血することがありますし、鼻炎などの炎症があると出血しやすくなることもあります。
一般に、鼻血は、鼻の入り口の毛細血管が切れて起こりますが、これは、鼻の入り口には毛細血管が多いうえ、粘膜のすぐ下に血管があって浮き出た形になっているためです。
したがって、ささいな刺激が加わっただけでも血管が切れやすいのです。
鼻からの出血で最も注意を要するのが、良性や悪性の腫瘍が潜んでいる場合です。鼻出血が何度も繰り返したり、鼻汁に血が頻繁に混じっている時は要注意です。
鼻が痛い
鼻に痛みが起きる原因にはいろいろありますが、鼻におできができたり、鼻に湿疹ができると、痛みが起こります。
おできは、小鼻、鼻の先、鼻の入り口などにできますが、湿疹は、ほとんどが鼻の入り口に発生します。
鼻を頻繁にかんだり、鼻毛を抜いたり、鼻をいじったりすると、傷による痛みを生じたり、おできや湿疹ができやすいので注意が必要です。
他には副鼻腔炎による痛みや、上咽頭炎により鼻を痛く感じることもあり、さらには腫瘍にて痛みを生じることもあることから、痛みが生じる場合には詳しい診察や検査が必要になることもあります。
鼻水がのどに落ちてくる
「後鼻漏」と呼ばれるもので、鼻の後部にて鼻水が発生するとのどのほうに落ちやすくなり、後鼻漏が発生します。
疾患の性質にかかわらず、鼻の後部に鼻水が発生する場合であれば同様に生じてくる症状のため、原因疾患としては風邪やアレルギー性鼻炎、急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)、上咽頭炎などさまざまな疾患にて生じます。
ただし長期にわたる後鼻漏については、慢性副鼻腔炎や上咽頭炎が原因となっていることが一般的です。これらの後鼻漏は長期にわたって粘性(ネバネバしていること)であったり、黄色っぽい色がついていることが多くみられます。
またのどに流れた後鼻漏が、長引く咳や痰の症状になることもあり、長期にわたる原因不明の咳のなかには、慢性副鼻腔炎が原因になっていることもしばしばみられます。
副鼻腔炎(ちくのう症)
細菌やウイルスの感染による炎症や、アレルギーによる炎症などが、副鼻腔に起こった状態が副鼻腔炎です。一般に言われているちくのう症とは、医学的には副鼻腔炎と呼ぶのが正式な呼び方です。鼻づまりや鼻水、頭痛、歯の痛みなど、さまざまな症状が起こる病気です。
小児の場合には、まだ副鼻腔が発達していないことも多いため、鼻水や鼻づまりが強くても、単なる鼻かぜや鼻炎であることも多いのですが、副鼻腔炎を発症してしまっている場合には、長期化してしまう恐れがあり、長期化してしまうと鼻水・鼻づまりのために、口呼吸が多い、集中力に欠ける、注意力が散漫になる、イライラしやすい、といった症状も出てきて、子供の発達に影響が出たり、勉強やスポーツの成績が低下してしまうなどの影響が出てしまうことがあります。
大人の場合にも、同様に鼻水・鼻づまりが強くなり集中力が欠けるようになったり、後鼻漏といってのどに鼻水が落ちてくる症状に悩まされたり、また慢性の頭痛や慢性の咳の原因になることもあります。
副鼻腔炎があると、中耳炎、いびき、睡眠時無呼吸症などの他の病気を引き起こすこともあるため、しっかりと治療する必要がありますが、薬剤耐性菌の感染や真菌(カビ)の感染による副鼻腔炎の場合や、また好酸球性副鼻腔炎のような特殊な副鼻腔炎の場合には、非常に治りづらく、手術などの治療を必要とすることもあります。